EOSのブロック・プロデューサー(BP)が、アカウント27個についてトランザクション処理を拒絶せよとの緊急命令を受けたと報じられている。昨日6月22日に投稿されたツイートから明らかになった。

 @ferdousbhai EOSの当局が今しがた、一切の理由も告げず、アカウント27個によるトランザクションを検閲せよとの指示をブロック・プロデューサーに下した。

 

 EOS中央仲裁フォーラム(ECAF)による命令書とされる文書のスクリーンショットをツイートしたツイッターユーザーの@ferdousbhai 氏は投稿コメントの中で、自分の所属するチームがブロック・プロデューサー候補であるため、EOSのBP向けプライベート・テレグラム・グループからその画像を入手したとのべている。

 ECAFによる命令書とされる未確認のスクリーンショットでは、それらのアカウントが「仲裁人による申し立ての審査が未決のままである」ため凍結すべきであること、その命令を出した「必然性と根拠」は後日投稿する予定であることが書かれている。

 この命令書にECAF臨時緊急仲裁人として署名しているサム・サポズニック氏は自らのLinkedInのページで「ブロックチェーン・リアリスト」を自称しており、直近の職業として過去9年間にわたる「ガーデンズ・フロム・ヒア」での造園師の仕事が記載されている。本記事発表時点では、ECAFもサポズニック氏もコインテレグラフによる確認の依頼に応じていない。

 EOSのBPらは今週初め、ECAFの決定を無視してフィッシング詐欺と関係があるアカウント7個を凍結した際、 仮想通貨関連のツイッターユーザーたちから非難を受けていた。ECAFはその後、そのアカウントを凍結せよとの命令を遡及的に下したが、EOSのBPらによる電話会議に基づく決定プロセスが公表されると、EOSの分散型システムに対する疑問が生じた。

 ビットコイン(BTC)支持者で、今週初めに起きた最初のEOSアカウント凍結についてもツイートしていたチャーリー・シュレム氏は昨日、EFACによる命令書のスクリーンショットとされるものをリツイートした。

 @CharlieShrem  言葉もない。

 EOSは6月1日に40億ドル(約4400億円)のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)を終えたあと、今年6月にメインネットを始動させる過程において、すでに思わぬ困難に何度かぶつかっていた。EOSのメインネットは6月15日、15%(すなわち1億5000万票)という基準得票数を上回る賛成票を得て稼働を開始したものの、稼働開始から2日後、メインネットが4時間の「一時休止」に見舞われていた。