仮想通貨取引所フォビ・グローバルは20日、トークンを使った資金調達プラットフォーム、フォビ・プライム発表した。今年に入って取引所がトークン販売を主催するプラットフォームが相次いで誕生しており、フォビは、バイナンスビットトレックス続き3社目の参戦となる。

フォビがコインテレグラフ日本版に共有したプレスリリースによると、フォビ・プライムでは高成長が見込める最先端の仮想通貨プロジェクトを上場させる予定。資金力やコネが豊富な投資家だけでなく、一般投資家に対しても投資できるようにする狙いだ。

フォビ・プライムを使った資金調達を「ディレクト・プレミアム・オファリング(DPO)」と呼び、以下のようにその優位性を強調した。

・フォビプライムを通して買われた全てのコインは、直ちに口座に入金され、フォビグローバルでフォビのトークン(HT)と交換できる。
・厳格な選考プロセスで、他の大手取引所に上場していない、プレミアムなプロジェクトのみ選ぶ。
・マーケット価格より低い価格でコインを入手できる。
・プロだけでなく、個人投資家もアクセス可能。
・ボラティリティ(価格の変動幅)を和らげ、投資家を保護するため、一定期間、段階的な価格の上限を設ける。

フォビは、選考基準として、「強いチーム」「コミュニティーの素晴らしいサポート」、「確かな評判」、「大手取引所に上場していないこと」などをあげた。対象となる投資家は、月に平均して500HT以上保有している投資家となっている。

最初はTOPネットワーク

フォビ・プライムに上場した最初のトークンは、「分散型オープンコミュニケーション・ネットワーク」のTOPネットワークが発行するTOP。米シリコンバレーに拠点を置くTOPネットワークは、安全・低価格で、メッセージや通話サービス、ビデオやVPN、IoTデータのシェアサービスを手がける。ブロックチェーンを使うことで。数千の取引を1秒でプロセスできるそうだ。

フォビは、TOPネットワークを最初に選んだ理由について次のように述べた。

「フォビ・プライム立ち上げ第1弾のトークンとして多くの素晴らしい候補があったが、我々はTOPネットワークの野心的なビジネスモデルに感動した。すでに数百万のユーザーデータを持つ企業で、パブリックチェーンのパフォーマンスが良い点も評価した」

バイナンス、ビットトレックスに続き3社目

今年は、仮想通貨取引所が、トークンを使った資金調達プラットフォームを立ち上げる動きが相次いでいる。

バイナンスは今年1月、トークン販売プラットフォーム「ローンチパッド」で「少なくとも1月に1つのトークンを上場させる」計画を発表。ビットトレックスは今月、取引所の利用者しか参加できないIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)を発表した。

ビットトレックスの最初のIEOは中止となったものの、バイナンスのローンチパッドは好調で、これまで計3回実施した。

1月下旬には、トロン基盤のBitTorrent token (BTT)のセールは、約7.1億ドル分が15~18分以内に完売。先月27日には、The Fetch.AI (FET) の600万ドル分のトークンセールが22秒で完売。そして、今月19日にはセラー・ネットワーク(CELR)のトークン400万ドル分が17分35秒で完売した