米国の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は、銀行秘密法(BSA)に違反して報告義務を怠ったとして、P2P(ピアツーピア)で仮想通貨交換を行う男に罰金を科した。FinCENが発表した。FinCENが仮想通貨取引業者を取り締まるのは初めてだという。

FinCENによると、罰金を課せられたエリク・パワーズ氏は、オンラインでのビットコイン取引を宣伝し、メールなどを使って相対で取引を完了させていた。ダークウェブでのビジネスなど、怪しい取引に参加したことがあったものの、一度も規制当局に報告しなかったという。

パワーズ氏は、これまで200以上の取引を行い、ビットコインによる購入は160件で、総額約500万ドル(約5億5000万円)に上るという。

FinCENは、パワーズ氏がマネー・サービス・ビジネス(MSB)として登録せず、BSAへのコンプライアンスを示す手順を踏まなかったため、疑わしい取引を報告し損ねたと指摘。パワーズ氏に3万5000ドル(約390万円)の罰金を科した他、送金業サービスを提供することを禁止した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 FinCEN Takes First Enforcement Action Against P2P Cryptocurrency Exchanger