SWIFT(国際銀行間金融通信協会)は18日、クロスボーダー(国をまたいだ)送金で即時決済に成功したと発表した。
発表によると、オーストラリア、中国、カナダ、ルクセンブルグ、オランダ、シンガポールとタイにある17の銀行間でクロスボーダー送金の実験を行った。送金時間は最大で25秒、最速で13秒だった。
SWIFTは、独自開発したグローバル・ペイメント・イノベーション(GPI)とシンガポールの国内向け即時決済ソリューション「ファースト(FAST)」を統合した結果と主張。GPIは、既存の決済インフラと統合可能で、興味がある金融機関にとっては初期投資コストが低くて済むことが魅力だという。
SWIFTのバンキング部門トップのハリー・ニューマン氏は、次のようにコメントした。
「SWIFTは、クロスボーダー決済が国内決済と同じくらい便利になると考えている。欧州や北アメリカ、アジア太平洋における様々な場所で行われたテストの成功によって、このビジョンが現実になると確信している」
既報の通り、SWIFTはブロックチェーン企業に対してもGPIを解放している。
1973年設立のSWIFTは、世界200カ国に1万1000もの金融機関と提携しているが、送金スピードが遅く、コストが高いこと批判の的となっていた。クロスボーダー送金市場では、リップルに加えて最近ではJPモルガン、フェイスブックのリブラなどが参入しており、競争は激化している。
リップル社のCTOであるデービッド・シュワルツ氏によると、XRPレジャーを使った決済は、典型的なケースでは5秒~7秒で完了する。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版