サウジアラビアの石油施設がドローンで攻撃をされたことを受けて、世界のマーケットが動いている。

国際的な指標原油の北海ブレント原油先物は16日に15%急騰し、過去30年で最大の上げ幅を記録。安全資産である金(ゴールド)は1%近く上昇した。リスク資産の米株は、ダウ、S&P500ともに揃って下落した。

一方、ビットコイン(BTC)は新たな地政学的リスク要因へ反応していないようだ。

安全資産?

ドローン攻撃を受けたのは、サウジの国営石油会社サウジアラムコの石油施設。被害は、日量で570万バレルと世界の石油供給量の5%以上にあたることから、原油の供給に対する不安が高まった。

トランプ大統領は、「犯人は知っている」とツイート。サウジアラビアと協調して対応する方針を明かした。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国はドローンがイランから離陸したという情報を掴んでいる

新たな地政学的な火種とビットコインの動きに相関関係はなさそうだ。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル」)

16日はほぼ横ばいで推移した後、夜に200ドルの急落。その後、17日の早朝に急落分を取り戻して回復し、再び1万300ドル付近を推移している。

ビットコインに関しては、米中貿易戦争激化の文脈で「安全資産」として見られる一方、最近ではリスク資産でありS&P500の後に過去最高値を更新するという見方も出ていた

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18日はFRB(米連邦準備理事会)によるFOMC最終日だ。新たな地政学的リスクを受けてさらなる利下げに踏み切るのか、下げ幅はどのくらいになるのか、注目されている。

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