今週、仮想通貨ビットコイン(BTC)は強気サインのゴールデンクロスを形成した。著名アナリストもテクニカル的にみて「調整は終わった」と口を揃えていた。しかし、2月20日、ビットコインは日中の高値から約8.6%も急落。仮想通貨市場全体では200億ドル(約2兆2000億円)近くが吹き飛んだ。

(出典:Coin360 日本時間17時25分時点)

今週にビットコインの50日間移動平均線が200日間移動平均線をクロス。ゴールデンクロスと呼ばれるこのクロスを受けて、今後2ヵ月で2万6000ドルに到達する可能性があるという見方が出ていた。

また、先週末から週明けにかけてビットコインが下落したことについて、著名テクニカルアナリストのアレッシオ・ラスターニ氏は、「予想できた調整」と解説。2月20日から24日頃に今回のビットコイン調整が収束し、その後直近の高値を上回る1万1000ドル~1万2000ドルまで上昇が起きる可能性があると予測した。

さらにファンドストラット代表のトム・リー氏は、先月末にビットコインが200日移動平均線を上回ったことを高く評価。「200日移動平均線を上回ると勝率が80%にジャンプする」と相変わらずの強気姿勢を示した。

楽観ムードが蔓延した仮想通貨市場で20日、ビットコインは急落。先読みが難しい資産の現状を露呈することとなった。

仮想通貨アナリストのアレックス・クルーガー氏は、「2019年10月に弱気サインのデスクロスが形成された時はビットコインは42%上昇し、2020年2月にゴールデンクロスが形成された時は10%下落した」と指摘。「テクニカル分析の神様がいたずらをしている」と皮肉を述べた。

今回のビットコイン急落について説得力のある分析はまだ確認できていない。

既報の通り、20日の午前6時半ごろに100倍レバレッジで有名なビットメックスで1億2000万ドルのロングポジションが清算された。

仮想通貨XRPは正念場

20日は時価総額3位のXRPも急落。過去24時間で7%以上のマイナスで0.27ドル付近で推移している。

著名テクニカルアナリストのピーター・ブラント氏は、最新のXRPテクニカル分析を公表。あくまで可能性の話と前置きをしつつ、XRP /米ドルでヘッドアンドショルダー(H&S)パターンが作られており、もし成立すれば、XRPは0.2071ドルまで下がると予想した。

ヘッドアンドショルダートップは、人間の上半身のように頭(ヘッド)と左右の肩(ショルダー)の形状を示し、上昇トレンドの終了時によく見られるパターンと言われている。

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