米議会は3月26日に2兆ドル(約214兆円)におよぶ経済刺激策を可決した。果たしてこの経済刺激策はビットコイン(BTC)市場にどのような影響を及ぼすのか。仮想通貨プラットフォームCoincurveの創業者であるウェイン・チェン氏にビットコインの見通しについて聞いた。

1200ドルの現金給付

新型コロナウィルスの世界的大流行に対する経済刺激策の一環として、大人1人あたり1200ドルの現金が支給される。仮想通貨界隈の中からは、この資金が仮想通貨市場に流れる可能性があるのではないかとの観測も浮上している。

チェン氏は、この現金支給は「最悪の事態に備えるために」、収入源を失った人々を救済するのが目的だとし、ビットコインへの投資は後回しになるだろうとみている。

「刺激策後も一般の人々は依然として仮想通貨を保有し続けると思う。…銀行口座への余剰資金(1200ドル)が仮想通貨市場全体で巨大な購入を引き起こすとは思えない」

ビットコインへの影響は「緩やか」

今回の経済刺激策による現金給付は、米国民の多くに行き渡るが、経済が潜在的に不況に移行するのと同じタイミングになることから、仮想通貨市場への影響は限定的なものになりそうだ。

チェン氏は経済全体については楽観的だが、ビットコインへの影響は「控えなものになる」と述べている。

「それは非常に控えめなものになるだろう。非常に緩やかなものになるだろう。人々が得るのは大金ではない。(給付された現金を)人々は貯蓄するつもりだろう。それはビットコインを史上最高値に押し上げるものにはならない」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン