4月2日の仮想通貨市場は全面高の展開となった。ビットコイン(BTC)は前日比5.4%高の6640ドル近辺で取引されている。また主要なアルトコインでもイーサ(ETH)は4%高の137ドル、XRPは2.7%高の0.177ドルで推移している。

出典:Coin360 18時時点

米国の株式市場では、トランプ大統領が新型コロナウィルスの影響で「最大24万人」が死亡する可能性があると発言したことを受け、S&P500は4.41%下落、ダウ平均は4.44%下落となっていた。

一方で、米国の株式市場が閉じた後、ビットコインをはじめとする仮想通貨相場は急反発となり、BTCは一時6700ドルまで上昇した。

強気トレンド再開となるか?

ビットコインはこのまま株式相場とのデカップリングが進み、強気トレンドとなるのか。

仮想通貨アナリストのマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、強気トレンドが再開するためには6900ドルを突破できるかが重要なポイントであると指摘している

「6900~7100ドル」のレンジまで上昇することができるかどうかを見極めたいとした上で、このレンジを突破できれば、強気トレンドに転じ、7800~8000ドルへの上昇も視野に入ってくると分析している。

株式相場との相関関係の行方

仮想通貨取引所バイナンスの調査部門バイナンスリサーチは4月1日の最新レポートで、2020年第1四半期(1~3月)の仮想通貨市場の分析を行っている。

バイナンスリサーチの分析によれば、第1Qではビットコインと米株式指数との間には正の相関がみられた。S&P500で0.57、ラッセル2000で0.64の相関があった(1に近いほど正の相関が高い)。一方で金(ゴールド)とビットコインの相関は0.09と、ほぼゼロに近い値だった。

出典:バイナンスリサーチ ビットコインと主要な金融資産との相関関係

バイナンスリサーチは結論部分で、株式市場とビットコインとの今後の相関関係がどうなるかについても触れ、中長期的には高い相関となる可能性は非常に低いと見積もっている。

「2020年第1四半期のビットコインと米国株式とが優位な正の相関を示したが、この高い相関係数は中長期的には持続する可能性が非常に低い」

第1四半期には、新型コロナウィルスによる市場の混乱でほとんどの資産が大幅に下落したが、中長期的にはこの影響が緩和されると見ているようだ。