2010年のツイートが故ハル・フィニー(Hal Finney)氏がサトシ・ナカモトではないとする証拠になるかもしれない。

既報の通り、1万BTCでピザ2枚を購入した米国人プログラマー、ラズロ・ハニエツ(Laszlo Hanyecz)氏はサトシはマッキントッシュに馴染んでおらず、ウィンドウズを使っていたことを明らかにしている。

「仮想通貨ビットコイン(BTC)は最初はMacでは動かなかった。だから私はその手助けを行った。サトシは、MacOS向けのリリースを私に頼んだ。彼はマッキントッシュを持っていなかったからね。Macでの構築のやり方は知らなかった」

フィニー夫妻はMacを所有

しかし、2010年のハル・フィニー氏のツイートによると、フィニー夫妻ともにマッキントッシュを持っていたことがわかっている。

(出典:ハル・フィニー氏の2010年6月8日のツイート

このツイートとマッキントッシュを使っていないかったという証言がハル・フィニー氏がサトシか、そのチームの一員であったかどうかという噂に一石を投じるものになるかもしれない。

サトシ・ナカモトが個人ではなく、複数の人間による名称だとすると、まずハニエツ氏は一人としか連絡をとっていなかった可能性が高い。さらに当時はマッキントッシュのシェアが限られていたため、マッキントッシュ向け開発を優先事項として考えていなかったかもしれない。サトシはハニエツ氏に開発を任せることで、そのほかの重要性の高い仕事に集中しようとしていたのだろう。

しかしハニエツ氏がサトシを「非常に支配的で偏執性を持った人物」と形容することを考えると、ハル・フィニー氏がサトシ・ナカモト説は成り立たない。もしハル・フィニー氏がサトシのチームに含まれていたら、開発をハニエツ氏に任せるということはないだろうからだ。

(出典:ハル・フィニー氏がビットコインに初めて言及したツイート

サトシの文章から、自分の個人情報を一切明かさないように細心の注意を払っていたことがわかっている。

フィニー氏がサトシ本人か、チームのメンバーだとすると、ビットコインについてこのような発言をするのだろうか?

これでサトシの謎が解けるわけではないが、コミュニティで最も可能性の高い候補者の1人を外すことができそうだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン