オンチェーン活動を分析する新しいレポートは、ビットコイン(BTC)は供給面の動きから強気局面に入ると予想している。

7月2日に公開された仮想通貨ファンドのスタック・ファンズ(Stack Funds)のレポートでは、ビットコインの90日間のアクティブサプライの割合に注目している。これは現在供給されているビットコインのうち、過去90日間で少なくと1回取引されたものの割合だ。

スタック・ファンズのレポートでは、過去の90日間アクティブサプライの割合を示すグラフを公開し、この数値が過去の価格動向に影響を与えていると主張している。

90日間アクティブサプライの割合は、過去3年間で36%から17%に減少している点に触れ、投資家がより長期間にわたってBTCをウォレットに保持していることを示すものだと指摘する。

この点についてスタック・ファンズは「投資家が潜在的な価格上昇を期待して、デジタル資産を蓄積していることは明らかだ」と述べている。

また今後ビットコイン価格が上昇する際には、この割合が変化する可能性があると説明している。

「ビットコインは対ドルで20,000ドルと14,000ドルの高値に達した2017年と2019年の強気相場の前に、90日間アクティブサプライのパーセンテージは急上昇している証拠がある(グラフのグリーンゾーン)」

今年3月の仮想通貨暴落から回復する過程でも、90日間アクティブサプライのパーセンテージが上昇している。

スタック・ファンズは、過去のBTC価格との比較で、90日間アクティブサプライの割合の上昇がBTC価格の上昇に先行して動くと指摘。この数値に注目する必要があると述べている。その上で「ビットコイン価格は潜在的な上昇が予想される」と述べている。

Bitcoin 90-day active supply 3-year chart

出典: Stack Funds ビットコインの90日間アクティブサプライ(赤線)

ブルームバーグの強気予想

ブルームバーグもビットコインに強気なレポートを発表している

アナリストのマイク・マクグローン氏は、現在9,000ドル前後での値動きは「より高値となることで解決される」と指摘している。

「ビットコインが非常に投機的な資産から金に相当する資産に移行していく中で、ボラティリティは低下し続けるはずだが、最近の圧縮はより高値となることで解決されると予想している」

ブルームバーグのレポートでは、ビットコインのアクティブアドレス数に着目し、ビットコインが12,000ドルまで上昇する余地があると指摘している。

「使用されているビットコインアドレスの数は、2018年の価格下落や2019年の回復期における主要なシグナルだった。過去のパターンに基づけば、12,000ドルに近い値を示している」

マクグローン氏は、ビットコインは高値を目指すことができる「檻の中の猛牛(Caged Bull)」だと表現している

「約8,000ドル~10,000ドルが主要な保ち合いのレンジとなっている」と説明し、次のように述べている。

「6月25日のビットコインは9,200ドルだった。8,000ドルを下回るよりも、2019年の高値である13,000ドルに向かう可能性が高いとみている」

ボリンジャーバンドでは、ここ数週間にわたり、バンドの幅が狭まってきている。これは大きな価格変動が起こる前兆だとみられている。

BTC/USD 6-month chart showing Bollinger Bands

出典: TradingView

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン