仮想通貨(暗号資産)取引所コインチェックは16日、新型コロナウィルスのショック以降の仮想通貨投資についてユーザーアンケートを実施し、その結果を発表した

調査は今年8月7日~8月14日の間にウェブアンケートで行われ、コインチェックのユーザー5987人が回答した。

新型コロナウィルスが流行した2020年下旬以降、仮想通貨を購入したユーザーは約半数を占ている。3月13日にはビットコインなどの仮想通貨市場が暴落しており、「この価格の大幅下落をチャンスと捉え、暗号資産を購入するユーザーが多かったことが想定される」と分析している。

出典:コインチェック

また回答したユーザーのうち20%が「2020年から暗号資産の取引を開始した」と回答しており、コロナショックを機に一定数のユーザーが仮想通貨投資に参加するようになったことがわかった。

仮想通貨投資家は長期保有の傾向

2月下旬のコロナショック以降に購入された仮想通貨は、ビットコインが最も多く購入されている。ビットコインの次はXRP、イーサリアム、ネムと続いている。

出典:コインチェック

またコロナショック以降、仮想通貨を購入したユーザーの購入理由としては、「資産ポートフォリオの1つとして」「法定通貨のインフレヘッジとして」など、長期保有を意識した理由が40.6%を占めていた。

さらに仮想通貨投資の時間軸をどのように捉えているかという質問には、3年以上の長期との回答が50.7%を占めた。半年~3年の中期との回答は35.8%であり、中長期を合わせると85%以上となっている。

少額投資に魅力

アンケートに回答したユーザーのうち、仮想通貨以外の資産運用を行っているユーザーは87%にのぼった。株(23.9%)や投資信託(15.9%)、NISA(13.2%)、FX(7.7%)、金(6.7%)などが並んだ。こういった複数の投資先と組み合わせ、仮想通貨に投資していることがわかった。

またほかの資産と比較して、仮想通貨の投資に魅力を感じる点は何かという質問には、「少額から取引できる」(32%)、「高いリターンが期待できる」(29.8%)、「取引が簡単である」(18.3%)といった回答が上位を占めた。

「暗号資産」という名称はまだ浸透せず

また2020年5月1日から資金決済法が改正されたことで、法律上の仮想通貨の名称が「暗号資産」に変更された。アンケートでは、この暗号資産の名称についても尋ねている。

出典:コインチェック

普段から「暗号資産」という名称を利用しているユーザーは、19.7%に留まっている結果となった。

暗号資産という名称を使っていないユーザーにその理由を聞いたところ、「仮想通貨の方が使い慣れている」という回答が41%と最も多かった。