仮想通貨取引所ビットフライヤーは17日、Tポイントからビットコインへの交換サービスの利用者数が、8月に過去最高を記録したと発表した。

具体的な利用者数の数値は明らかにしていないが、2020年7月と比べて、約1.9倍になったという。またビットコインの交換数量自体も8月は前月比で1.8倍に増加した。

ビットフライヤーでトレジャリー部部長を務め、マーケットアナリストを兼任する金光碧氏は、Tポイントプログラム利用者数増加の背景について「ビットコインの価格上昇に伴いニーズ が伸びているのだと思います」と指摘した。

ビットフライヤーは2019年8月にTポイントをビットコインに交換するサービスを開始。最低100ポイントからビットコインに交換できる。Tポイントを交換するだけでなく、ビックカメラやヤマダ電機などの決済時にビットフライヤーのアプリからビットコインで支払うと500円ごとにTポイントがたまる仕組みになっている。

取引量も増加

発表の中では8月の現物取引量や取引者数の推移についても公開した。

BTC/JPYペアは7月に比べて8月は1.7倍に増加。ETH/JPYペアも同様に1.7倍となった。

8月は12000ドルを超える価格までビットコイン価格が上昇。これに口座開設の需要が現れたと金光氏はみている。

「ビットコインやイーサリアムの価格が上昇したことで、これまで口座開設をして様子を見ていたお客様も、暗号資産取引を始めたのかもしれません。」

さらにビットコインの価格上昇については、「コロナショックを受けて世界的な金融緩和が進んでおり、個人が投機的に買う投資対象からインフレヘッジとして機関投資家も買う資産へと見方が変わってきていることが影響しているのではないでしょうか。日本においても機関投資家の参入が今後見られるのではないかと考えています。」と指摘した。

一方で取引者数で見ると、BTC/JPYペアは前月比1.3倍だったのに対し、イーサリアムは1.7倍となった。イーサリアムは分散型金融(DeFi)の注目が高まっていることで、イーサ基盤のトークンやスマートコントラクトのために需要が急増している。