ゲーマーからの高い需要の後、グラフィックボード大手のエヌビディアの新製品RTX3000が継続的な不足に陥ったが、仮想通貨マイナーはさらに価格を押し上げている。

エヌビディアの最高財務責任者であるコレット・クレス氏は、仮想通貨マイナーからの需要の量については把握していないと述べたが、現時点ではそれがビジネスの大きな部分であるはとは考えていないようだ。

クレス氏は、マイナーからの需要が将来的に急増するとなれば、エヌビディアのCMP製品ラインを再開する良い機会になるかもしれないとも述べている。CMPとは、仮想通貨マイニング用に特別に作成されたエヌビディアの一連のグラフィックカードのことだ。

クレス氏は1月12日に開催されたJPモルガンのカンファレンスの中で講演した。クレス氏によれば、エヌビディアは仮想通貨マイナーの需要を観察した上で、マイニング特化したグラフィックカードの製造再開を検討することになるという。

「したがって、仮想通貨需要が始まった場合、もしくは意味のある量となった場合、その機会を利用してCMP製品ラインを再開し、継続的なマイニング需要に対応することもできる」

クレス氏によれば、現在のグラフィックカードの需要の大部分は依然としてゲームを中心したユーザー層であり、ゲームの需要だけで企業の供給能力を上回っているという。

クレス氏は、仮想通貨マイニングはエヌビディア製品の多様なアプリケーションの1つであり、過去に市場の成長を促進させるのに役立ったとも述べている。

クレス氏によれば、エヌビディアの供給能力は、少なくとも第2四半期まで減少したままであり、収益はそれまでは横ばいであると予想している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン