2番目に人気のあるステーブルコインであるUSDコイン(USDC)を手掛ける仮想通貨企業サークルは、自動決済機関(ACH)システムを介して、USDCから米ドルへのシームレスな送金を可能にする新しいAPIを公開した。

新しいAPIを採用した最初の取引所は、デリバティブや先物に特化したFTXだ。これにより米ドル決済プロセスをスピードアップすることを目指す。

サークルのプロジェクトマネージャーであるジー・チュアン氏はブログの中で、サークルのACHのAPIがカードや電信送金、ブロックチェーンなどの支払レール間の相互運用性を導入することにより、法定通貨の世界とデジタルの世界の間の接続を改善するかを説明している。APIを使用すると、従来は手動で行われていた処理を自動化し、銀行とブロックチェーン間での米ドルの送金をより簡単にさせる。

サークルは、オンラインアカウントのセキュリティと検証を専門とする企業Plaidと提携し、サークルを介した米ドル/USDCの送金を合理化するプロセスを提供するとしている。

「このプロセスは、銀行口座や銀行コードの入力ミスといった一般的なエラーを防ぎ、ユーザーのセキュリティを強化すると同時に、不正な取消リスクを軽減する。数字を探し回ったり、コードを調べたり、プロセス中にアプリケーションを切り替えたりする必要はない」

USDコインは、イーサリアムを基盤としたトークンであり、米ドルと1対1でペッグされている。テザーの代替として2018年10月にローンチし、現在約54億ドルが流通しており、時価総額ではテザーに次ぐ2番目のステーブルコインとなっている。

USDCの需要はかつてないほど高まっており、2021年に入ってから最初の3週間で週間の取引高が過去最高を記録した。USDCはコインベースやバイナンスで頻繁に利用されているほか、分散型金融(DeFi)トレーダーの間でも人気のあるステーブルコインとなっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン