ビットコイン価格は重要サポートラインである44000~45000ドルに下落した。このレベルになったのは過去1週間で3度目だ。

BTC/USD 1-hour candle chart (Bitstamp). Source: Tradingview

仮想通貨取引所ビットスタンプ上では一時44000ドルを下回ったが、ここから反発し45000ドルを回復している。

SOPRで底値示す

一部のアナリストは最近の価格下落の要因として、マイナーの売りが急増したことを挙げている。

価格上昇にはいくつか参考になる指標があるが、今回、マイナーの売りによって起きた3回目となる44000ドルのテストは、価格上昇の兆しとなることが考えられる。

それはこれまでに価格の底値を的中してきたSOPRという指標が強い買いシグナルとなっているためだ。SOPRとは、利益が出ており、かつ移動しているビットコインの割合だ。

仮想通貨データ分析のグラスノードはビットコインの売却価格と購入価格の比率であるSOPRが「完全にリセットされた」と分析した。

今回、SOPRが2020年9月以来初めてマイナスになったという。これはつまり投資家が損失を出しながらビットコインを動かしており、利食い売りが減少したことを示している。グラスノードは次のように指摘している

「合計で昨日(27日)の純実現損失は2億4300ドルで、1日あたりで見ると、2020年4月以来最低だ」

Bitcoin funding rates. Source: Bybt.com

一方で、Decentraderの共同創業者で、著名トレーダーのフィリップ・スウィフト氏もSOPRの暴落を指摘している。

SOPRの下落は、過去に新たな上昇トレンドの始まりと一致していることや、先物市場で資金調達率が先週にリセットされたことと合わせて、強気の指標であると話した。

BTC price vs. SOPR. Source: DecenTrader/Twitter @PositiveCrypto

5ヶ月前にSOPRがマイナスに転じたビットコインが10000ドル付近で取引されていた。当時は10000ドルレベルは重いレジスタンスとして機能していたが、10000ドルを突破以来、5倍以上の急騰を見せた。

ただ、強気のシグナルが出ていると言っても、3月は仮想通貨全体で弱気の月とされる。そのためにトレーダーも3月については慎重姿勢を続けている。

フィリップ・スウィフト氏は「3月は伝統的な市場の影響で低調になるだろう。しかし、全体的にはビットコインには強気と見られ、今後3ヶ月間は大幅に上昇すると予想している」と話した。

44000ドルが重要レベル

上昇するとの予想の一方で、下値については、ビットコイントレーダー達は44000〜45000ドルを死守できるかどうかが重要と見ている。

仮想通貨トレーダーのウィリー・ウー氏は45000ドルは非常に強力なサポートであり、ここを下回っても積極的に買い戻されると指摘する。

また、オンチェーン分析を手がけるサンティメントも現在のレベルを維持できるかが今後の動向を決めると話す。

「これまでは赤(マイナス)の週末となっており、アルトコインの上昇に比べてビットコインが低調なために、ビットコインがここを維持できるかが重要だ」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン