インターネットセキュリティのパイオニアであり、仮想通貨支持者であるジョン・マカフィー氏は、米司法省の発表によると、様々な刑事告発に直面している。

発表によれば、米連邦検事局とFBI(連邦捜査局)は、「商品・証券詐欺に関与する共同謀議」、「詐欺の宣伝および通信詐欺に関する共同謀議」、「マネーロンダリング」といった罪でマカフィー氏を起訴した。

マカフィー氏のほか、同氏の仮想通貨チームのエグゼクティブアドバイザーを務めていたジミー・ワトソン・ジュニア氏も起訴されている。ワトソン氏は4日に米テキサス州で拘束したと発表では説明している。

マカフィー氏は今回の起訴の前から、すでに適切な情報開示をせずにイニシャル・コイン・オファリング(ICO)の宣伝を行ったこと、および脱税で告発されている。マカフィー氏は2019年に米国から逃亡していたが、昨年10月にスペインで逮捕されている

今回の司法省の発表の時点で、マカフィー氏は既に拘留されている。「マカフィーは現在、米司法省の脱税部門による別の刑事告発でスペインにて拘留されている」と説明している。

「マカフィーとワトソンは、新興の仮想通貨市場の投資家の間で広く使用されているソーシャルメディアプラットフォームを利用して、嘘と欺瞞で数百万ドルを稼いだ」と、連邦検事局は声明の中で述べている。

「被告は、マカフィーのツイッターアカウントを利用して、数十万人のツイッターフォロワーに向けメッセージを公開し、誤解を招く発言によって様々な仮想通貨を宣伝して、真の自己利益の動機を隠蔽していた。マカフィー、ワトソン、およびマカフィーの仮想通貨チームの他のメンバーは、詐欺的な計画で犠牲になった投資家から1300万ドル以上を集めたとされている」

FBIは、マカフィー氏とワトソン氏が関与していたいくつかは「相場操縦(Pump-and-Dump)」戦術だったと指摘している。また、FBIはマカフィー氏が関与していた有料のICOプロモーションについても言及している。

また司法省の声明は、「別の執行措置で、米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)がマカフィーとワトソンに対して民事訴訟を起こした」と説明している。