大手仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポン氏(通称CZ)は、LUNAとアルゴリズム型ステーブルコインUSTエコシステムを復活させる手段として、テラブロックチェーンをハードフォークするという考えに疑問を呈した。

CZ氏は、市場が崩壊する前の保有量のスナップショットを基に、すべての保有者にLUNAの新バージョンを提供するテラ2へのハードフォークというアイデアを「うまくいかないだろう」と指摘した。

「供給を減らす方法は、古い日付でフォークすることではなく、バーン経由で行うべきだ。コインを救出しようとした全員を見捨てることになる。私はLUNAやUSTは持っていない。ただコメントしているだけだ」

その代わり、テラコミュニティはまずビットコイン(BTC)の準備金を使ってUSTを買い戻し、ペッグ化を復活させるべきと提案した。

CZ氏はテラをフォークすることの潜在的な問題点を指摘し、「鋳造(ミント)することやフォークすることは価値を生み出さない」と述べた。同氏はトークンの市場価値を復活させるための理想的な手段の一つとして、買い戻しやバーニングを推奨した。CZはテラコミュニティへの支持を示す一方で、「彼らからもっと透明性を得る必要がある」と強調した。つまり全ファンドの具体的なオンチェーン取引(取引ID)に関する詳細を示す必要があるという。

「失敗も起こりうるし、起こるだろう。しかし、そうなったとき、透明性、迅速なコミュニケーション、そしてコミュニティに対する責任を負うことは非常に重要だ」

CZはさらに、ツイッター上でバイナンスがテラに関心を示していたという噂に関しても否定した。バイナンスがテラに積極的に投資していなかったこと、また同社がUSTを保有していなかったことを明らかにした。

「バイナンスラボは2018年にテラ(レイヤー0のブロックチェーン)に300万ドルを投資した。USTは私たちの最初の投資のずっと後に現れたものだ」

バイナンスの投資部門であるバイナンスラボは、過去4年間に数多くのプロジェクトに投資しており、成功や失敗の程度は様々だ。

最後に、CZはテラが「適切で賢明な方法で」再建されることを望んでいると述べた。

「個人的な見解や最終的に選択された解決策にかかわらず、私たちはできる限りの方法でコミュニティをサポートするつもりだ」