ビットコイン(BTC)のマイナーはすでに「キャピチュレーション(降伏)イベント」を通り抜けている可能性があるという新たな分析が登場している。

6月24日のアップデートで、オンチェーンデータ会社CryptoQuantのシニアアナリストであるジュリオ・モレノ氏は、BTC価格の底打ちはこれからかもしれないと示唆している。

BTC価格の底はマイナーの「降伏」に続く

マイナーは2020年3月以降、前例のない黒字だった状況から利益低下・赤字へと劇的な状況変化が起きている。

BTC/USDの昨年11月の史上最高値から70%の下落となる17,600ドルへの落ち込みは、マイナーのウォレットから大量のコインを取引所に送る動きが観察され、一部のプレーヤーに大きな打撃を与えたことが明らかになった。

CryptoQuantが示唆しているように、歴史的な先例に沿うと、これはビットコインの売りの最終段階に先行しているものになるようだ。

「私たちのデータは、マイナーのキャピチュレーションが発生したことを示している。これは通常、市場が底打ちするのに先行して発生する」と、モレノ氏は指摘している。

今月はマイナーの売却が注意深く追跡されてり、ツイッターの@Bitcoinアカウントでは、マイナーが「コインを使い果たしている」と表現している。

CryptoQuantのキ・ヨンジュCEOは先週、Twitterのスレッドで「マイナーにとっては、留まるか離れるかを決める時期だ」と付け加えている

状況は微妙だが、ネットワークのディフィカルティが30兆の史上最高値からわずかな低下に留まっていることから、大多数のマイナーは活発な活動を続けているとみられる。。

Bitcoin network fundamentals overview (screenshot). Source: BTC.com

買い手の関心を巡る様々なシグナル

しかし、他の大口BTC保有者については、その状況はあまり明確ではない。

クジラが19,000ドル付近で流動性を買い占める動きがあった後、CryptoQuantによれば、今週に「新しい」クジラの到来を予告している。米国の大手取引所コインベースからの流出額は、2013年以来の高水準に達したと指摘した。

しかしアナリストのRekt Capitalは、全体的な買い手の強さに疑問を呈しており、逆に売り手が市場の動きを方向付けると主張した。

ビットコインの200週間移動平均線線(MA)は、過去の弱気相場において重要なサポートラインであったが、スポット価格が約2,000ドル下回ったにもかかわらず、まだ買い手からの大きな関心を得られていない。「極端な売りの急増に続く現在のBTC買い側の出来高は、200週MAにおける2018年の弱気市場の買い側の出来高レベルよりまだ低い」と述べている

BTC/USD annotated chart. Source: Rekt Capital/ Twitter