6月7日、仮想通貨取引所バイナンスの米国子会社であるバイナンスUSに上場している複数のコインとトークンが、プレミアムで取引される現象が起こった。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのコインは、それぞれ27,445ドルと1,911ドルで取引されており、コインマーケットキャップの平均価格である26,490ドルと1,850ドルよりも高く取引された。一方、ステーブルコインのテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)は、1ドルを超えて1.03ドルと1.04ドルで取引されていた。

同日、バイナンスUSはUSDTベースの取引ペアを数十以上削除し、店頭取引ポータルを一時停止し、買い・売り・変換サービスの最大取引額を1万ドルに制限した。また、サポートページによると、バイナンスUSの電信入金は「一時的に利用できない」とされているが、出金は「正常に機能している」とされている。ただし、米ドル建ての支払い方法(デビットカード、アップルペイ、グーグルペイなど)も、「チャネルの切り替え」のため一部のユーザーに対して一時的に利用不可となっていた。

Ongoing issues with Binance.US fiat gateway. Source: Cointelegraph

バイナンスUSの法定通貨ゲートウェイとの問題は続いている。資金調達の問題に加えて、投資家たちは米証券取引委員会(SEC)がバイナンスUSの資産を凍結しようとする緊急動議に動揺した。これに対し、バイナンスのスタッフは「ユーザーの資産は安全で保護されており、プラットフォームは引き続き完全に稼働しており、入金と出金は正常に機能している」と発表した

6月5日、SECはバイナンスを訴え、米国で未登録の取引所の運営や未登録証券の販売を行っていると主張した。また、取引所は投資家の資金を「混合」や「流用」しているとも非難されている。バイナンスのCEOであるジャオ・チャンポン氏は、6月7日にこれらの主張に対応する召喚状を受け取った

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン