マイクロソフト、「Azure Blockchain Service」を2021年9月に終了

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-05-13 12:13

 Microsoftは米国時間5月10日、「Azure Blockchain Service」を2021年9月10日をもって終了すると発表した。既存のデプロイメントは9月10日までサポートされるが、新しいデプロイメントやメンバーの作成は、5月10日からサポート対象外になる。

 Microsoftは2015年よりこの分野に進出し、「Azure Blockchain as a Service(BaaS)」の取り組みを進めていた。2015年11月にConsenSysと提携して、「Ethereum Blockchain as a Service(EBaaS)」を発表した。2016年1月下旬には、Azureの「DevTest Labs」でのラボ環境のプレビュー提供を開始し、ブロックチェーン関連サービスとパートナーが、ブロックチェーン技術を仮想マシン(VM)から切り離せるようにした。Azure BaaSの短期的な目標は、認定済みのブロックチェーンマーケットプレイスを提供することだった。一部の限定的な企業を選ぶより、さまざまなタイプのブロックチェーンパートナーを加えることにフォーカスしているとしていた。

 ブロックチェーンは仮想通貨(暗号資産)のビットコインを支える技術だ。しかし、多くの技術ベンダーやユーザーは、それ以外にも多くの用途があると考えていた。ブロックチェーンは分散型共有台帳として、仮想通貨はもとより、ほかの記録についても、完全な取引履歴を保存できる。そのため当初は、特に銀行や金融分野などをはじめとする一部の企業が関心を寄せていた。

 MicrosoftはAzure BaaSのプレビューを提供したものの、最近はサービスをあまり更新していなかった。それでも、Azure BaaSの製品ページには、General Electric(GE)、J.P. Morgan、シンガポール航空、Starbucks、Xboxが顧客として掲載されている。

 同社はデータなどを代替サービスに移行するよう、ユーザーに呼びかけている。移行先としては「ConsenSys Quorum Blockchain Service」を推奨している。あるいはVMを使用して、ブロックチェーンを自己管理することもできる。

 筆者はMicrosoftにサービス終了を決定した理由を尋ねたが、現時点で回答は得られていない。

 Azure Blockchainの終了についてTwitterで情報を提供してくれたTom Kerkhove氏に感謝する。Azureサービスの終了予定について知りたい場合は、「@AzureEndofLife」で確認できる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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