インフォテリ、株主投票にブロックチェーン 世界初の実証実験
システム開発を手掛けるインフォテリア(マザーズ、3853)は24日に株主総会を開き、ネット上で取引を記録する「ブロックチェーン」を活用した株主投票の実証実験を行った。上場企業が株主総会の議決権行使でブロックチェーン技術を活用するのは世界で初めてだという。ブロックチェーンを使った株主投票の実現には、株式事務代行機関の信託銀行などとの連携が今後課題になる。
ブロックチェーンは、参加者全員で相互監視するため、記録の改ざんが難しい。今回の投票でも主催者のインフォテリアが結果を変えることができない仕組みが用いられた。インフォテリアは「ブロックチェーンは公正で透明性の高い利点を生かし、電子投票など幅広い分野で今後活用が進む」(広報担当)とみている。
今回の実証実験では、同社の株主総会における定款変更や役員選任などの議案と同内容の案件について、事前に登録した289人が議案ごとに賛否について投票した。投票は株主でなくても参加可能で、実際の決議には影響しない。結果は実際の決議と同様に全ての議案で賛成多数となったが、大株主がブロックチェーンでの投票に参加しなかったことも影響し、実際の議決権行使に比べて反対がやや多かった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕