分散型コンピューティング・ネットワークのBlockstack(ブロックスタック)が、SEC(米証券取引委員会)の規制の下で5000万ドル(約55億円)分のトークンを発行して資金調達を目指していることが明らかになった。もし承認されれば、初めてSEC公認でトークン発行をすることになる。

ブロックスタックのトークン発行は、SECのレギュレーションA+という枠組みで行われる。すでにハーバード大学の基金、Lux Capital、Foundation Capitalなどがトークンを購入することに合意したという。

ブロックスタックのアリCEOは、次のようにSEC公認トークン発行の意義について述べた。

最近、米国市場は規制面での不透明感から仮想通貨プロジェクトに後ろ向きだ。この領域でのイノベーションに米国市場がオープンになることを信じている」

アリ氏は、SECの規制に遵守するべく弁護士を雇って調整中で、SECが先日に発表した特定の仮想通貨が証券かどうかについて基準を定めたガイドラインにも従っているという。トークンでの資金調達という面だけでなく、分散型のエコシステムを盛り上げる上で「業界の前例になる可能性がある」とみている。

ブロックスタックは2012年に設立。開発者や利用者にデジタル権を返し、フェアでオープンなインターネットの構築を目指している。パスワードベースのログインの必要性をなくすブロックスタックIDを使って、利用者は異なるアプリ間でも同一のデータを持ち運べるという。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Blockstack Eyes SEC-Regulated $50 Mln Token Sale With Participation From Harvard Endowment