ブロックチェーンを考える(5) 偶然を掘り当てる「マイニング」
中央大学教授 岡嶋裕史
前回の記事で、ブロックチェーンが持つ「不正ができない仕組み」の主要な要素にP2Pがあることを述べました。みんなが見ているから、透明だから不正がしにくいのでした。しかし、本当に透明なだけで不正が防げるでしょうか? みんなが見ることができても、みんなが無関心であれば、不正を見過ごしてしまうかもしれません。選挙権があっても、選挙に行かない人がいるのと一緒です。
まして、ブロックチェーンの検証には膨大な...
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