ビットコイン相場の戻り鮮明、仮想通貨関連に買い
牧綾香-
Bakktが先物テストローンチなど複数要因-ビットコイン上昇
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機関投資家の資金が入るまで上値は望めないとの声も
仮想通貨ビットコインは再び大きなピークに向かっているのか。17日のビットコイン価格は5月30日以来の9000ドル超えで推移、年初来の上昇率は130%余りに上る。ブルームバーグ・ギャラクシー・クリプト指数は年初来安値から2倍の水準を超えた。
こうした動きの余波はきょうの東京市場にも広がった。仮想通貨交換所を子会社に持つマネックスの株価は一時3.2%高の354円を付けた。ビットポイントジャパンを子会社に持つリミックスポイント株も10%高、仮想通貨取引所を運営するフィスコ株は4.6%高を付ける場面があった。

9000ドルを超えたビットコイン
直近のビットコインの値上がりには複数の要因がある。ニューヨーク証券取引所の親会社ICEが運営する仮想通貨会社Bakktは、7月22日からビットコイン先物のテストローンチを実施すると発表し、買い手がかりとなった。フェイスブックが仮想通貨を発表する計画との報道も、主流の金融業界で仮想通貨の採用が拡大するとの楽観的見方を広げた。JPモルガンのストラテジスト、ニコラオス・パニギリツオグル氏らは14日、ビットコインの先物の重要性について市場認識はまだ低いと指摘した。

三井住友DSアセットマネジメント・トレーディング部の神脇啓志マネージャーは、JPモルガンの指摘に加え、Bakktの発表への期待感や米国で相次ぐアルトコインの上場廃止で相対的に安心感のあるビットコインが受け皿になるとの思惑買いが入っているとの見方を示した。神脇氏は、上昇局面で値動きの荒いビットコインが1万ドルを上回り安定すれば、FOMO(fear of missing out、取り残されることへの恐れ) から買いに弾みがつきやすいと述べた。
米中通商摩擦や、香港で「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を巡る抗議デモが起きたことなどがビットコインの上昇に影響しているとの見方もある。FXcoinの松田康生シニアストラテジストはリポートで、17日のビットコイン相場は引き続き底堅い展開を予想、決め手は香港のデモだが人民元安がじりじり進み、景気の見通しや金融緩和への懸念から逃避フローが出ていることも背景にあると指摘した。人民元安もはじまったばかりで、今週の米FOMCで利下げの可能性が議論されれば、一段の上値追いが考えられるという。
キャピタル・リンク・インターナショナルのブレット・マクゴネガルCEOは17日のブルームバーグ・テレビとのインタビューで、資金がビットコインを逃避先として動くことはあるが、米国株からの逃避で資金が流入してきているとは考えられないと語った。現時点では個人投資家の取扱高が増えているだけだと指摘。機関投資家の資金がビットコインに向くようになるまでは、価格の大幅な飛躍は難しいと話した。