【7月23日 AFP】米フェイスブック(Facebook)が来年発行を計画している仮想通貨(暗号資産)「リブラ(Libra)」に乗じて利益を上げようとする詐欺師らが、フェイスブック自体を含めたSNS上で購入を勧める偽情報を広めている。

 来年発行予定のリブラは、偽アカウントや偽ページ、偽情報などで人々をだまそうとする非道な人物たちに付け入られている。

 22日付の米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、フェイスブックや傘下の写真共有アプリ「インスタグラム(Instagram)」上で、リブラの購入チャンスや発行開始といった偽情報が表示された。同紙の警告を受けて、フェイスブックはリブラ関連の多数の偽アカウントをサイト上から削除したという。

 偽アカウントの一部はフェイスブックの公式ロゴや、同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)の写真を使用していた。

 フェイスブックはAFPの取材に対し、「わが社の方針に違反する広告やページに気付いた段階で削除した。わが社では常にプラットフォーム上の詐欺情報の検出度を高めるために取り組んでいる」と述べた。

 こうした詐欺師らはまた、ツイッター(Twitter)やユーチューブ(YouTube)など他のオンライン上でもターゲットを探しているという。

 先進7か国(G7)の財務相や中央銀行総裁らは、先週パリ近郊で2日間にわたって開催された会議で、フェイスブックが発行計画を進めるリブラが世界経済に危険を及ぼすとして一斉に非難した。(c)AFP