G20が「ステーブルコイン」規制の必要性を主張、リスク抑制へ
野原良明、Enda Curran、Yinan Zhao価格変動を抑えるため法定通貨と連動するなどした「ステーブルコイン」と呼ばれるデジタル通貨について、20カ国・地域(G20)は同通貨を実際に発行する上では、リスクに対応する規制が整備されなくてはならないとの見解を示した。
ワシントンで開催されていたG20財務相・中央銀行総裁会議は18日の閉幕後のプレスリリースで、「われわれは、金融技術革新による潜在的な便宜を認識しつつも、グローバル・ステーブルコインおよびその他のシステム上大きな影響を与え得る類似の取り組みが政策および規制上の一連の深刻なリスクを生じさせることになるということに同意する」と表明。こうしたリスクにはマネーロンダリングや不正な金融が含まれるとしている。
日本銀行の黒田東彦総裁は記者会見で「適切な規制というのを考えないといけない」と発言。仮に巨大な基盤をもつステーブルコインがグローバルに使われるようになると「金融政策や金融システムの安定にも影響を及ぼす可能性がある」と述べた。
黒田総裁はまた、金融政策の限界がきている、もしくは金融政策の余地が狭まったかどうかに関してG20でコンセンサスはなかったと指摘。日銀は必要に応じて追加緩和を実施するとの自身の見解をあらためて示した。
原題:
G-20 Says Stablecoin Regulation Needed to Curb Risks: IMF Update(抜粋)