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フェイスブック主導の「リブラ」、複数の個別通貨連動型も導入へ

更新日時
  • 金融監督当局の懸念を踏まえ、当初の発行計画を変更する
  • 個別の法定通貨を裏付け資産とする複数のリブラを発行へ

フェイスブックが主導する仮想通貨「リブラ」の運営団体は16日、発行計画の見直しを発表し、米ドルなど個別の法定通貨を裏付け資産とする複数のバージョンを加えるとした。各国の規制当局の懸念を踏まえた措置。

  各国の金融監督当局は、中央銀行の力を弱めることになりかねないとしてリブラを警戒していた。運営団体のリブラ協会は、そうした懸念に対応する形で当初の計画を変更。各国・地域通貨のデジタル版のように動く個別通貨連動型の複数のリブラを発行する計画だとした。

  フェイスブックが10カ月前にリブラ計画を発表した際は、米ドルやユーロなど複数の通貨や国債などの証券で構成するバスケットに連動させる単一の世界的仮想通貨の発行を目指していた。

  リブラ協会の政策責任者ダンテ・ディスパーテ氏によると、同協会はスイスの規制当局と決済免許に関する協議も始めている。また、米財務省の金融犯罪取り締まりネットーク(FinCEN)への「マネーサービス事業」としての登録も望んでいるという。

  同氏は、2020年後半のリブラネットワーク立ち上げに向けて作業を進めていると述べた。

  今回の計画変更により、発行に向けた規制面での逆風は弱まる可能性がある。また、リブラに参加する企業が増える可能性もありそうだ。ビザやマスターカード、ペイパルなどは当初はプロジェクトに参画していたが、途中で運営団体から離脱していた。

原題:
Facebook-Backed Libra Plans Multiple Single-Currency Coins (1)(抜粋)

(4段落目以降を追加します)
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