ビットコイン、2年10カ月ぶり高値 決済利用増に期待
【ニューヨーク=大島有美子】暗号資産(仮想通貨)のビットコインが急騰している。米調査会社コインデスクによると米東部時間12日正午(日本時間13日午前2時)に1ビットコイン=1万6000ドル台と、2018年1月以来で2年10カ月ぶりの高値をつけた。
米オンライン決済大手のペイパル・ホールディングスは10月下旬に仮想通貨を使った支払いサービスを始めると発表した。21年初めに約2600万の加盟店で商品やサービスの購入に仮想通貨が使えるようになる。世界に3億4000万人の利用者を持つペイパルの参入で、仮想通貨決済の裾野が広がるとの期待が広がり、ビットコインが買われている。
ペイパルの発表以降、ビットコイン価格は上昇し続けている。12日までの1カ月間で約4割上昇し、18年1月以来となる1万6000ドル台に乗せた。
ビットコインが上昇し続けているのには、景気の先行き不安が拭えないなか、投資家がリスク回避に動いた結果、資金が流入しているという面もありそうだ。米投資助言会社デヴィア・グループで仮想通貨取引に詳しいナイジェル・グリーン最高経営責任者(CEO)は「ビットコインは特定の国の政情と関係がない資産として、金と同様に買われている」とみる。
ビットコインは17年12月に1万9000ドル台後半をつけ、過去最高値となった。投機マネーの流入もあり、グリーン氏はビットコインが「2万ドルまで上昇する可能性がある」と予測する。
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