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仮想通貨のほぼ無リスクトレードが再燃-ビットコイン先物ETF期待

  • 先物とスポットの価格差は5カ月で最大、先物ETFの取引開始控え
  • 裁定取引は仮想通貨市場で過小評価、もうかる戦略-サビク氏

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暗号資産(仮想通貨)市場では、無リスクに近いトレードが再燃している。初のビットコイン先物上場投資信託(ETF)の上場を期待して先物価格がつり上げられているためだ。

  FRNTファイナンシャルのデータによれば、ビットコインの先物とスポット価格の差は、過去5カ月で最大の年間リターンを提供しているという。これはビットコインのスポット市場と先物市場の価格差を利用して利益を得るベーシス取引(裁定取引)が再び活気づいていることを意味するもので、米証券取引委員会(SEC)が米国で初のビットコイン先物ETFの上場を近く認めるとの楽観論を受けたビットコインの急騰が背景にある。

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  FRNTファイナンシャルのデータ分析責任者、ストラヒンジャ・サビク氏によると、こうした動きは仮想通貨市場で何度も繰り返されており、他市場ではめったに見られない。けん引役は、先物をレバレッジと価格予測に利用する個人投資家が中心だという。

  サビク氏は「仮想通貨は機関投資家よりも個人の参加の方がずっと多い点がユニークだ。通常、機関投資家は過度のコンタンゴ(順ざや)を裁定取引を通じて押し下げる」と指摘。「こうした参加者が他の資産に比べて少ないことを考慮すれば、ビットコインは強気相場でコンタンゴが進みやすい。こうした機会は仮想通貨市場で非常に過小評価されており、もうかる戦略だと考えられる」と述べた。

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出典:FRNT Financial
 

原題:Crypto’s Just-About-Risk-Free Trade Is Back -- and in a Big Way (抜粋)

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