イーロン・マスクは、ビットコインやドージコインなどの仮想通貨を提唱している。
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- イーロン・マスクはTwitterのフォロワーに、インフレのときは物理的なモノを所有するようアドバイスした。
- 彼はビットコインやイーサリアム、ドージコインなどの仮想通貨は例外とするようで、それらは売却しないという。
- 世界で最も裕福な人物であるマスクは、物理的に所有しているモノはほぼすべて売却すると、2020年に語っていた。
イーロン・マスク(Elon Musk)は2022年3月14日、不動産や株のように物理的に存在するモノを所有する方がいいとアドバイスした。だが彼は、自身が保有しているビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ドージコイン(DOGE)は売却しないとつけ加えた。
テスラ(Tesla)やスペースX(SpaceX)のCEOで、世界で最も裕福な人物であるマスクは、インフレが進んでいるときは、米ドルの代わりに物理的なモノを所有する方がいいと語った。だが、仮想通貨は例外のようだ。
インフレに関するTwitterのスレッドで、マスクはこう述べた。
「一般的な原則として、このスレッドでアドバイスを求めている人には、インフレのときは米ドルより不動産や株など物理的に存在するモノを所有することを勧める」
さらに彼は、「私はまだビットコイン、イーサリアム、ドージコインを所有していて売却はしない。どうなるかはわからないが」と付け加えた。
アメリカのインフレは2月、前年比で+7.9%を記録し、アメリカ労働統計局(BLS)によると1982年以来の高水準になった。
マスクは、テスラとスペースXは、原材料や物流の面でかなりインフレの影響を受けていると述べている。
マスクは2020年5月、数百万ドルの不動産を含め、彼が所有する物理的なモノのほぼすべてを売却する予定であると発表した。そして2021年12月、彼は最後に残っていた自宅を売却した。
彼は、警告付きではあるが暗号資産(仮想通貨)の支持者だ。彼はいつもドージコインへの支援を表明しており、テック業界の主要人物と仮想通貨のメリットについて議論することもある。
テスラは2021年初頭、インフレへのヘッジとして利用する目的で、約15億ドル相当のビットコインを購入したと述べた。
テスラの株価は2022年に約35%下落し、マスクの資産はおよそ4分の1減少した。だが、ブルームバーグ・ビリオネア・インデックスによると、彼の資産は約2060億ドル(約24兆3000億円)で、依然として世界で最も裕福な人物だ。
世界経済がパンデミックから回復しつつある中、サプライチェーンの混乱が原因でコモディティ価格はすでに高騰していた。さらに、ロシアがウクライナへ侵攻したことで、両国がエネルギー、金属、穀物などの主要な供給国であることから、これらのマーケットは緊張状態にある。
(翻訳:Makiko Sato)