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破綻したセルシウス、暗号資産カストディー運営に欠陥-分離も不確か

  • 「カストディー」「ウィズホールド」という類似したプログラム提供
  • 「破産法申請時にどの資産を所有していたか顧客は不確かな状況」

経営破綻した暗号資産(仮想通貨)レンディング(貸し付け)業者セルシウス・ネットワークが顧客向けに保管していたデジタル資産に関係する二つのサービスについて、管理・運営上の欠陥の詳細が新たな報告書で明らかになった。

  「カストディー(管理・保管)」と「ウィズホールド」という二つの類似したプログラムを通じて、ユーザーは所有権を想定上維持しつつ、デジタルコインをセルシウスで保管可能だった。他の無担保債権者と同じ扱いにせず、全額返金すべきだとプログラムのユーザーは主張している。

  調査委員のショバ・ピレイ氏は中間報告で、セルシウスが十分な会計・運営管理や技術的インフラが整わないままカストディーのプログラムをスタートさせた結果、カストディーのウォレットは6月24日までに24%(5050万ドル=約71億円)の資金不足に陥ったと指摘。ウィズホールドのプログラムでは「破産法適用申請時にどの資産を所有していたか不確かな状況に顧客は直面している」という。

  セルシウスは6月に資金の引き出しを停止後、7月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)に基づく会社更生手続きの適用を申請。米連邦破産裁判所の判事は、資産の保管方法や分離されず混合されていた資産がなかったか調べる目的で、調査委員の指名を9月に承認した。

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原題:Bankrupt Celsius Was Lax With Crypto Custody, Examiner Finds(抜粋)

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