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ビットコイン懐疑派マーク・キューバン氏、仮想通貨ファンドに投資へ

資産家の マーク・キューバン氏は、ビットコインがバブルだという自身の考えが正しいとしても、仮想通貨ブームに参加することを望んでいる。

  キューバン氏は、2000万ドル(約21億9000万円)を集めてブロックチェーン技術に基づく企業に投資する計画のファンド、「1コンファーメーション」に出資しようとしている。同氏がインタビューで述べた。同ファンドにはベンチャーキャピタル(VC)会社のルナ・キャピタルなどが投資しており、技術顧問にはアンドリーセン・ホロウィッツの役員のバラジ・S・スリニバサン氏やプログラミング言語JavaScriptの創始者のブレンダン・アイク氏などがいる。

  キューバン氏は19日、電子メールで質問に答え「ブロックチェーンは、素晴らしいアプリケーションが生まれ得る土台となるプラットフォームだとかねて考えていた」とし、そのようなアプリケーションが「幾つか見つかるといいと思っている」とコメントした。

  1コンファメーションは、最近数多く誕生した仮想通貨投資のヘッジファンドとは違う道を行こうとしている。「新規仮想通貨公開(ICO)」時や流通市場で電子通貨に投資するのではなく、ICO前の段階の企業に10万ー50万ドルを投資し製品開発を後押しする計画だ。ICOで通貨を発行する準備が整った段階で、交渉によって割引価格で引き受けることを目指す。

  仮想通貨を巡る今年の熱狂の中で、具体的な事業をほとんど持たない新興企業が数日、あるいは数分間で億単位の資金を集めている。コインデスクによれば、新興企業がICOで集めた資金は先週時点で18億ドルに上る。

  1コンファメーションはより慎重なアプローチで、エンドユーザー向けプロジェクトよりも、開発者が非集中型のアプリケーションを構築するのを助けるプロジェクトに投資する。ブロックチェーンに基づくアプリケーションが大規模に採用されるほどにはセクターが成熟していないと考えるためだ。

  過去1年、ブロックチェーン関連企業と仮想通貨に投資するファンドが多数誕生。ビットコイン価格は3倍以上になり、仮想通貨の時価総額は1000億ドルを超えた。キューバン氏は6月に、ビットコインはバブル化しているとツイートし値下がりを引き起こした。口コミで投資が広がっていく状況の中で「ビットコインやその他の仮想通貨の内在的な価値を決めることは難しい」が、それは「ブロックチェーンから生まれ得るアプリケーションとは無関係だ。問題は素晴らしい企業に資金を出して育てることができるかどうかで、私はできると考えている」とキューバン氏は語った。

Token Fever
The Sky's the Limit?

原題:Bitcoin Skeptic Mark Cuban to Invest in Cryptocurrency Fund(抜粋)

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