米CME、ビットコイン先物を年内に上場 取引拡大に弾み
【NQNニューヨーク=森田理恵】シカゴ・マーカンタイル取引所を運営する米CMEグループは10月31日、インターネット上の仮想通貨であるビットコインの先物を上場する計画を発表した。当局の審査を待って2017年10~12月期中の上場を目指す。取引は現金決済で、価格はCMEがドル建てで1日1回算出する「CFビットコイン参考基準レート(BRR)」を基に決まる見通しだ。
CMEのテリー・ダフィー会長兼最高経営責任者(CEO)は声明で「仮想通貨に対する顧客の関心の高まりを踏まえ、ビットコイン先物を上場することにした」と説明した。世界最大のデリバティブ(金融派生商品)取引所の運営会社として「投資家に(取引の)透明性や価格発見機能、リスク移転機能を提供できる」と指摘した。
ビットコイン先物を巡っては、シカゴ・オプション取引所(CBOE)を運営するCBOEホールディングスも年内の上場を目指す考えを表明している。両社の計画が実現すれば、仮想通貨の取引拡大に弾みが付きそうだ。
情報サイトのコインデスクによると、ドル建て価格は米東部時間31日午前10時半ごろ1ビットコイン=6400ドル台前半と過去最高値を更新した。CMEの発表を受けて買いが優勢になった。