ビットコインはバブルではない-240億円相当保有の投資家が自信
Edward Robinsonベンチャーキャピタリストのティム・ドレーパー氏は仮想通貨ビットコインのファンだ。2009年の同通貨誕生からまだ日も浅かったころにファンになった。
14年2月に日本の仮想通貨取引所マウント・ゴックスがハッキングされ、所有していた4万ビットコインを盗まれた時には、ビットコインはもう終わりだと思った。しかし、ビットコイン価格が10-20%下がったのを見て「ゼロになってもおかしくないのだからこのくらいは何でもない」と思い直した。
数カ月後に、米連邦保安局が違法取引サイト「シルクロード」から押収したビットコインの公売を行った時に3万ビットコインを購入した。1800万ドルで購入したビットコインの今の価値は2億1300万ドル(約240億円)だ。
ビットコインは「インターネット以来で最高に素晴らしい技術だ。社会学的変化をもたらす現象だ」と同氏は話す。
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)ら懐疑派はバブルだと言う。新規仮想通貨公開(ICO)ブームの中、今では1270以上の電子通貨が存在し、業界関連ウェブサイトのコインマーケットキャップによれば、合計時価総額は2050億ドルに上る。
仮想通貨市場も1990年代のインターネットバブルのように弾けると思うかとの問いにドレーパー氏は首を横に振った。
「人はいつでも問題があると言うものだが、通常それはもっと上昇余地があることを意味する」と同氏は述べた。詐欺の心配については、投資家がICOを実施している相手をよく調べ、その事業計画が本物かどうかを見極めればいいと話した。
ベンチャーキャピタルのドレーパー・アソシエーツを率いるドレーパー氏は「私は膨大なリスクを取る。6割のケースで損をしている」と笑って見せた。
原題:Bitcoin Is No Bubble, Says Investor With $213 Million Stake(抜粋)