浅川財務官、円高「各国の通貨当局と緊密に連絡」 3者会合
財務省と金融庁、日銀は16日夕、国際金融資本市場に関する情報交換会合を省内で開いた。3者会合後に記者団の取材に応じた浅川雅嗣財務官は、足元の円高について「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が非常にいい割に、一方的に偏った動きになっていると評価せざるを得ない」と指摘した。為替市場の動向については、「これまで以上に緊張感を持って注視していく必要がある」と強調したうえで、「ここ数日、各国の通貨当局と緊密に連絡を取り合っている」とも述べた。
3者会合では、円高が急速に進む外国為替市場に関し「過度な変動や一方的な動きは経済・金融の安定に必ずしもいいものではない」との認識を共有した。必要に応じて適切な措置をとるとしている為替政策を改めて確認した。
一方、3月にアルゼンチンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で仮想通貨の規制が議題となる方向となっていることについて、浅川財務官は「仮想通貨交換業者の規制に関する相場観をそろえる日になるだろう」との見通しを示した。仮想通貨交換業者の登録制への取り組みを挙げ「日本は議論に相応の貢献ができる」と語った。
3者会合には浅川財務官のほか、日銀の雨宮正佳理事、金融庁の森信親長官ら6人が出席した。会合は1月29日以来。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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