G20、麻生太郎氏欠席で痛手 仮想通貨規制を議論、存在感低下避けられず

麻生太郎副総理兼財務相
麻生太郎副総理兼財務相

 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が19〜20日にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれる。マネーロンダリング(資金洗浄)が懸念される仮想通貨の国際的な規制強化が主要議題の一つとなる見通し。世界に先駆けて仮想通貨交換業者の登録制を導入した日本は、規制に向けた議論を主導したい考えだが、麻生太郎財務相の欠席が決まったことで痛手になる可能性もある。

 「今回のG20で(仮想通貨の規制が)非常に大きな話題に上がってくることも確かだ」

 麻生氏は15日午後の参院財政金融委員会でこう述べた。仮想通貨については、既にドイツとフランスが規制案をG20に共同提案すると発表済み。資金洗浄や課税逃れへの悪用、金融システムの安定に対する影響を懸念する指摘もあり、会合では国際機関による監視強化が検討される見通しだ。

 今回のG20で日本は、仮想通貨交換業者の登録制を説明して、議論を主導する構え。麻生氏も財金委員会で「日本が一番進んでいるので、日本に話を聞いてくると思う」としたが、麻生氏の欠席で存在感の低下は避けられない情勢にある。

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