仮想通貨のハードウォレットを提供するレッジャー社が、2017年に販売した仮想通貨ウォレットはおよそ100万個で、同社のEBITDAは2500万ユーロ(約32億6000万円)だった。9日付フォーブスのインタビューで明らかになった。

 同社は今年1月のシリーズBの資金調達では7500万ドル(約83億3000万円)を集めた。欧州のベンチャーキャピタル(VC)であるドレイパー・エスプリットなどが投資した。レッジャーのパスカル・ゴーティエ社長は1月の投資ラウンドではベンチャーキャピタルに狙いをつけていたと話す。新しいラウンドでは、レッジャー社は商用契約を締結できるパートナーから資金調達し、資金を超えて関係を構築したいという。

 情報筋によると、この商業パートナーになることに興味を示しているのは、グーグルのベンチャー部門であるGVやSiemens、サムスンなどがいる。レッジャー社の評価額は10億ドルとの話も出たという。

 レッジャー社は一般ユーザー向けのウォレット「レッジャーNano S」のほか、ヘッジファンドや一般投資家向けのウォレット「レッジャーVault」を発表している。

 5月には、同社は日本の野村ホールディングスと投資顧問会社のグローバル・アドバイザーズ ・ホールディングスと合弁でコマイヌ社を設立。仮想通貨などデジタルアセットのカストディ・サービス提供に向け、研究を開始すると発表している。