米仮想通貨取引所大手のコインベースは、わずか7ヶ月で従業員を倍増させ、500人の体制を構築した。米ビジネスインサイダーが7日に報じた。

 コインベースの幹部は2月、従業員250人を18年末までに倍増させる計画を明らかにしていた。だがコインベースの担当者が今回ビジネスインサイダーに語ったところによると、9月時点で既に500人の目標を達成した。

 コインベースはこの半年で積極的に拠点の開設を進めている。今年6月に日本進出に向けて東京にオフィスを開設したのをはじめ、シカゴや米オレゴン州のポートランド、アイルランドのダブリンにもオフィスを開設。ポートランドでは新たに100人の雇用を行うしていた。

 コインベースのブライアン・アームストロングCEOは8日、テッククランチのイベントの中で、「仮想通貨版のニューヨーク証券取引所を目指す」と成長への野心を語っている。今後5年で仮想通貨のエコシステムに属する人は10億人に増えるとも語り、仮想通貨の未来に自信をのぞかせた。

 コインベースの積極策は人員増強だけではない。先週には、世界最大の資産運用会社である米ブラックロックとタッグを組み、仮想通貨の上場投資信託(ETF)の創設を検討していることが明らかになった

 一方ほかの競合他社では従業員を解雇する動きもある。ブルームバーグの報道によれば、米取引所のクラーケンは北米で57人の従業員をリストラしたことがわかった。