私的支払い「問題ない」 ビットコイン消失事件、CEO被告人質問

初公判を終え、記者会見するマルク・カルプレス被告=11日午後、東京都千代田
初公判を終え、記者会見するマルク・カルプレス被告=11日午後、東京都千代田

 仮想通貨「ビットコイン」(BTC)取引所運営会社「マウントゴックス」(東京、民事再生手続き中)のBTC消失事件で、顧客から預かった資金を着服したなどとして、業務上横領などの罪に問われた最高経営責任者(CEO)、マルク・カルプレス被告(33)の公判が10日、東京地裁(中山大行裁判長)で開かれた。カルプレス被告は被告人質問で、マウント社からの貸付金で私的な支払いをしたことを「問題ないと思った」として、着服を否定した。

 カルプレス被告が法廷で発言するのは、昨年7月の初公判以来。弁護側は「顧客ではなく会社に帰属する資金を使っただけ」などと無罪を主張している。

 カルプレス被告は、貸付金で家具の購入や家賃の支払いをしたことを認め、「返済期限や利息は決めていない。いつか清算する認識だった」と述べた。

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