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書籍「ブロックチェーン技術の未解決問題」松尾真一郎 他 (著)(2018/1/18発売)

キーワード
ブロックチェーン

 ブロックチェーン技術の成熟度は低い、今そこにある問題を解説する

ビットコインのコア技術である「ブロックチェーン」に注目が集まっている。現在は主に仮想通貨としての用途に限られるが、実はその対象範囲は広く金融に限らない。一番の特徴は「非中央集権」にある。従来のシステムでは、どこか1カ所で全データを集中管理し、安心安全を維持していた。例えば銀行の預金では、勘定系システムの中にすべての預金データが管理されている。ブロックチェーンはそうした常識を打ち破った。すべての履歴を全ノードに保有することで、1人の管理者が支配する構造を変えた。

ブロックチェーンはさまざまな分野で応用が考えられており、今後、次々と新サービスが登場するだろう。ただし、ブロックチェーン技術の成熟度は高くない。インターネットでいえば黎明期程度にすぎないとの指摘がある。そこで本書では、現時点のブロックチェーンに残されている問題を詳しく解説している。

著者は暗号などを専門とする日本の研究者たちである。彼/彼女らは、ブロックチェーンの可能性が大きいからこそ、今そこにある懸念にあえて警鐘を鳴らす。ブロックチェーン技術者必携の1冊だ。
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【目次】

第1章 ブロックチェーンの基本
第2章 不正を防ぐ合意形成ルール「プルーフ・オブ・ワーク」
第3章 ビットコインの革新性
第4章 ブロックチェーンの4つの課題
第5章 「ブロックチェーンはトラストレス」は幻想
第6章 ビットコインの「合意」問題
第7章 ブロックチェーンはスケールするのか?
第8章 ビットコインの意外な落とし穴
第9章 ブロックチェーンの大問題、鍵の管理
第10章 ビットコインの暗号技術はいずれ破られる

著者
〈松尾真一郎〉1972年東京生まれ。ジョージタウン大学教授、MITメディアラボ所長リエゾン(金融暗号)。
〈楠正憲〉Japan Digital Design CTO。国際大学GLOCOM客員研究員。