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富士通・イオンなど9社、パーソナルデータを活用した情報銀行の実証実験を開始

キーワード
ブロックチェーン

富士通株式会社とイオンフィナンシャルサービス株式会社は、富士通が提供しているパーソナルデータストア(以下、PDS)「FUJITSU Cloud Service K5 Personium Service(ケイファイブ ペルソニアム サービス)」(以下、「Personium Service」)をクラウドサービス基盤として利用し、パーソナルデータを所有者自身が管理・運用しながら、その提供するデータ量などに応じて対価を得る情報銀行の実証実験を開始します。本実証実験は、富士通が情報銀行の運営主体となり、自社の従業員を対象に2017年8月中旬から約2カ月間、パーソナルデータの収集や分析を行う株式会社オリコムなど9社が協力して実施します。

本実証実験で、パーソナルデータ提供者は、年齢や居住地、家族構成といった属性情報をはじめ、趣味や嗜好、日々の気分や体調といったパーソナルデータを自らの意思で情報銀行に預託し、預託した情報の内容や量、承諾した開示先企業に応じ、その対価としてブロックチェーンの分散台帳で管理された企業内仮想コイン「FUJITSUコイン」が付与されます。今回付与される仮想コインは、富士通の本社事務所の近隣店舗で使えるクーポンへの交換などが可能です。パーソナルデータ利用企業は、入手データに基づいて一人ひとりの趣味、嗜好、行動パターンに合わせた情報提供を行います。

本実証実験により、富士通はPDSのサプライヤーとして、パーソナルデータの取り扱いにおけるデータ管理方法や仮想通貨などによる個人への還元方法などを検証していきます。また、イオンフィナンシャルサービスは、パーソナルデータを活用する事業者側として、PDSにアクセスするための手順や運用、利用者の趣向に合わせた金融商品・サービスなどのタイムリーな情報提供の方法を検証していきます。

富士通とイオンフィナンシャルサービスは、本実証実験などを経て、情報銀行における新たなビジネスモデルの有用性を検討していきます。


実証実験のイメージ図


■背景

近年、タブレット端末やスマートフォン、IoT機器の普及により、パーソナルデータが膨大に生成されています。また、Fintechの潮流などに代表される金融サービスのデジタル化、決済シーンの多様化により、多種多様なデータが日々流通しています。様々な企業や団体がこれらのデータを横断的に利活用できるようにすることで、今後ますます新たなサービスの創出や個人の利便性の向上が実現できる社会が到来するものと期待されています。

加えて、改正個人情報保護法の全面施行や、官民データ活用推進基本法の基本的施策に個人の関与の下でのデータの流通・活用(情報銀行、データ取引市場など)が盛り込まれるなど、データ流通の拡大における法制度が整いつつあります。

このような状況の中、富士通とイオンフィナンシャルサービスは、富士通の「Personium Service」を活用し、情報銀行の実証実験を開始します。

■実証内容

パーソナルデータ提供者となる富士通従業員は、提供するパーソナルデータを本実証実験用のwebサイトを経由して情報銀行のクラウドサービス基盤となる「Personium Service」に登録することで、情報銀行にパーソナルデータを預託します。富士通従業員は自身のデータを自らの意思で、データ閲覧や実証協力企業への開示範囲の設定などをすることが可能です。

富士通は、情報銀行を運用する側として、企業のパーソナルデータ利用の希望に応じ、提供可能なデータを提供するとともに、パーソナルデータ提供者に対し、預託されたパーソナルデータの内容や情報量、開示先に応じて、富士通が発行する本実証実験専用の企業内仮想コイン「FUJITSUコイン」を付与します。付与された「FUJITSUコイン」はブロックチェーンの分散台帳で管理され、汐留シティセンター内の一部店舗で利用できるクーポンへの交換などが可能です。さらに、パーソナルデータ利用企業は、入手したデータに基づいて、一人ひとりの属性や趣味・嗜好、行動パターンに合わせた情報を提供します。


「FUJITSUコイン」利用イメージ画面


▼富士通・イオンFS、パーソナルデータを活用した情報銀行の実証実験を開始
▼富士通 公式WEBサイト