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NEC、世界最速 毎秒10万件超の取引を可能にするブロックチェーン技術を開発

キーワード
ブロックチェーン

 NECおよびNEC欧州研究所は、取引記録に参加するノード数200ノード程度の大規模接続環境下で、毎秒10万件以上の記録性能を達成する世界最速(注1)のブロックチェーン向け合意形成アルゴリズムを開発。

今回、NECは、記録性能、参加ノード数で従来を超える性能を持つ合意形成アルゴリズムを備え、かつ関係者外からデータを秘匿可能なソフトウェアを開発、これにより高速性と安全性の両面で世界一の性能を実現、さらに、IoTデバイスからの高速参照も可能に。これにより世界規模のクレジットカード取引を支えるシステムとして必要とされる毎秒数万件を超える性能となり、ビジネス用途でのブロックチェーンの本格的な活用を加速する技術となったとのこと。

■新技術の特長

1.トラステッドハードウェアをフル活用して高い処理速度を実現
参加ノード数が200ノード程度の大規模環境下で、毎秒10万件以上の記録性能を実現しました。これは、近年の汎用プロセッサが備えるトラステッドハードウェアTEE(注2)のセキュリティ機能を最大限を活用して、参加ノードが合意形成するために必要な通信量ならびに通信回数を削減することで実現しています。

2.取引情報のプライバシーを保護
取引情報を全参加ノードに一律に公開するのではなく、取引情報の公開範囲を限定できる仕組みを開発しました。これにより、特定グループ内の取引情報はグループに属するノードにのみ公開するという制御が可能になります。

3.IoTデバイスからも高速で安全なデータ参照を実現
IoTデバイスがブロックチェーンのデータを参照する際に、個々の参加ノードが故障や悪意により記録と異なる情報を回答する場合があるため、複数の参加ノードに問い合わせて検証する必要があり、処理能力が限られるIoTデバイスには負担になります。そこで、参照の際にも、各参加ノードのTEEを活用して、IoTデバイスでも高速な検証を可能にしました。

(注1)NEC調べ、2017年12月1日現在。
(注2)TEE (Trusted Execution Environment). メモリ空間の一部を特定のプログラムからしか読み書きできない領域として保護する機能。たとえ管理者権限があってもその領域は読み書きできないため、サーバやPCが攻撃者に乗っ取られても、その領域内で行われる処理は正しいことが保証されます。代表例にはIntel SGXやARM TrustZoneなど。

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▼NEC公式サイト