インド中銀、国内金融機関に対して仮想通貨取引の規制を発表
インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)は5日、金融機関に対し3カ月以内に仮想通貨の取扱いを停止するよう命じた。RBIは2017年2月、12月の2回にわたり、仮想通貨の取扱い許可を出していない旨の警告を発していた。禁止の背景には、インド政府はかねてより仮想通貨を「ポンジ・スキーム」(出資者から集めた資金を運用せず、別の出資者に配当金と偽り渡すことであたかも資金運用が行われているかのように装う詐欺)の一種だとみなしていたことなどがあるようだ。
禁止令の発表を受け、BTC/USD(国際価格)が約6600ドルであったのに対し、BTC/INRは35万ルピー(約5400ドル)まで一時急落した。一説によると、インドでは約400~500万人が何らかの仮想通貨を保有しているという。
RBIが国内金融機関に対する大規模な仮想通貨規制を発表した一方で、仮想通貨を「禁止」した中国ほどの影響は出ないとの見方もあるようだ。インド国内の取引所であっても、海外金融機関を利用すれば依然として取引が可能なのだ。また、3カ月以内に実際に規制が行われるのかという点も焦点になっているようだ。こうした点から、一時は急落を見せていたBTC/INRだが、下落前の水準まで戻りをみせている。
《DM》