クウェート最大の銀行KFH、リップルネットへの加入を発表
イスラム教に準ずるクウェート最大の銀行クウェート・フィナンシャル・ハウス(KFH)は、リップルネットに加入することを26日付で発表した。リップルネットへの加入はクウェートの銀行で初となる。同社はリップルネットに加入することで、ブロックチェーンを活用し、国際送金のスピード向上とコストの削減を目指すという。
リップルネットとは、金融機関における国際送金を安価かつスピーディに行うために開発された国際送金システムで、仮想通貨の基盤技術であるブロックチェーンを活用している。現時点でイギリス、シンガポール、タイ、サウジアラビアなどの中央銀行やクレディスイス、バークレイズ、バンクオブアメリカ、JPモルガンをはじめ世界各地の大手金融機関が数多く参加している。日本だけでも、三菱UFJフィナンシャルG<8306>の三菱東京UFJ銀行、三井住友フィナンシャルG<8316>の三井住友銀行、みずほフィナンシャルG<8411>のみずほ銀行、ゆうちょ銀行<7182>などを含む60行以上が参加している大型プロジェクトである。
KFHのリップルネットへの加入は、今後同じイスラム圏の金融機関による参加数の増加を期待させる動きとして注目される。
リップル(Ripple)とは、従来の海外送金手続きが煩雑で、手数料が高いという問題を解決するために開発された技術であり、そのネットワークを維持する役割を果たすネイティブ通貨と呼ばれる仮想通貨がXRPだ。2017年に数百倍の高騰を見せて投資家から注目され、今や代表的な仮想通貨の一角を占めている。
27日には、アップルが提供するiOS株価情報アプリに新たにXRPトークンが追加されるという情報も出た。表示されるペア通貨は、日本円(JPY)、USドル(USD)、中国元(CNY)、ユーロ (EUR)、ポンド(GBP)、韓国ウォン(KRW)などの10種類の法定通貨と、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)の2種類の仮想通貨であり、こちらも今後のXRPのユーザー拡大を期待させる動きとして注目されている。
《HH》