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G20共同声明 -仮想通貨のFATF基準、10月までの明確化を求める

 アルゼンチン・ブエノスアイレスで23日に開幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の声明で、G20指導者らはマネーロンダリング(資金洗浄)対策やテロ資金対策などの国際協力を推進するFATF(金融活動作業部会)に対し、2018年10月にFATF基準がどのように暗号資産に適用されるか明確にすることや、大量破壊兵器拡散資金供与対策に対する取り組みの更なる強化を求めると伝えた。

今年3月に開催されたG20では、「FATFによるこれらの基準の見直しに期待し、FATFに対し世界的な実施の推進を要請する」と述べており、今回新たに10月という期限が加えられたこととなる。

今回の声明では、暗号資産について「金融システム及びより広く経済に重要な便益をもたらし得る」としながら、「消費者及び投資家保護、市場の健全性、脱税、マネーロンダリング、並びにテロ資金供与に関する問題を提起する」と指摘。そして、「引き続き警戒を続ける」として、「暗号資産の潜在的なリスクを監視し、必要に応じ多国間での対応について評価するための更なる作業を期待する」とコメントしている。

FATFは2015年6月、仮想通貨交換業の規制に関するガイダンスを公表している。その中で、仮想通貨交換業の登録制・免許制の導入、顧客の本人確認、疑わしい取引の届け出、記録保存義務などを求めている。日本では、このガイダンスを踏まえ、2017年に仮想通貨交換業の登録制を導入した。だが、FATFのガイダンスには加盟国に対する拘束力がないため、各国の仮想通貨交換業のマネロンなどに関する規制にはばらつきがあるのが現状だ。

また、FATFが18日に発表した報告書によれば、FATFは9月に中間会合を開き、FATFの基準をどのように仮想通貨に適用するのかを協議した後、10月に明確化した基準について発表する予定であるという。

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