IMF、「BTCや仮想通貨の早い発展が金融システムのリスク」と警告
国際通貨基金(IMF)は9日、最新の世界経済見通しを発表した。その中で、世界規模の銀行が最近のビットコインやブロックチェーンブームにのる動きを見せる中、ビットコインや仮想通貨資産市場の速やかな発展が国際的な金融システムに新たな脆弱性を生む可能性を警告した。
IMFはビットコインや、リップルのXRPトークン、イーサリアム、ライトコイン、EOS、ステラーといった仮想通貨がどのように投資ツール、手段として統合され、より速やかに、安いコストで国境を越えて資金の移動が可能になるかを見直していく。
重要な金融インフラにおけるサイバー・セキュリティー違反やサイバー攻撃は新たなリスクになると指摘。国境を越えた支払いシステムを弱体化させ、商品やサービスのフローを混乱させる可能性があると警戒している。仮想資産の速やかな拡大継続は、新たな国際金融システムの脆弱性を生む可能性があると警告した。
IMFは先週発表した「安定報告」の中でも、潜在的なリスクが依然拡大していると警告。サイバーセキュリティリスクの拡大は金融機関、金融インフラに課題となると指摘した。規制当局や監督者は警戒態勢を維持し、必要とあれば行動する準備をすべきだと訴えた。
一方で、伝統的な金融機関はビットコイン、仮想通貨資産商品を顧客がエクスポージャーに反映できるサービスを供給する計画を速やかに遂行している。いくつかの銀行はデジタルXRPトークンを利用して国境を越えた様々な通貨による資金の移動を可能にするリップルラボのxRapidサービスを契約。また、ゴールドマンサックスはビットコイン商品を提供し、顧客が仮想通貨市場に参入することを可能にした。
《KY》