コーネル大学の研究論文、分散型仮想通貨取引所の不正取引を指摘
コーネル大学ジョンソン経営大学院のコーネルテック(Cornell Tech)他複数の大学の研究者が、特定の仮想通貨取引所における取引操作が横行していると論文(Flash Boys 2.0: Frontrunning, Transaction Reordering, and Consensus Instability in Decentralized Exchanges)で指摘した。
論文の中では、分散型仮想通貨取引所(decentralized exchanges)においてフロントランニングと呼ばれる不正取引や、高速高頻度取引(HFT)をテーマにした米ベストセラー書籍「フラッシュボーイズ」のような不正取引を検出したと指摘している。また、こうした不正取引の影響が数十億ドルにも及ぶのではないかと示唆している。
論文の中では、分散型仮想通貨取引所における取引には複数のアービトラージの自動売買取引が参加して、一般のトレーダーによる取引から利益を得ている可能性を指摘している。また、自律型取引プログラムを展開する企業はより高い手数料を払うことで優先的に取引できる利点を使い、他社の注文情報を見て売買するフロントランニングを行っているとしている。
《SI》