ロシアがICOとマイニングの規制準備
仮想通貨において各国が法整備を進める中で、ロシアではICOとマイニングの規制準備が進んでいるようである。
各国の法整備については二分化されており、日本で金融庁による仮想通貨交換業者の登録がなされたり、アメリカでICOに関して投資家への注意喚起が出されたりと投資家保護の観点からの法整備に取り組む姿勢をとる国がある一方で、取引禁止や規制強化をする国出ている。最近では、中国と韓国が今年9月にICOの規制を行っている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、仮想通貨において、マイニングの登録やICOの証券法の適用を含む新しい規制を義務付けた。発表された指令では、仮想通貨についてロシア国内の新しい法的構造を義務付けるだけでなく、ユーラシア経済連合内での決済スペースを作り出すためのテクノロジー計画の設立も含まれているようだ。
規制の内容については、トークン販売によるICO(仮想通貨技術を利用した資金調達の一種)を規制するようだ。また、仮想通貨のマイナーの登録や、それによる所得税のシステムの開発も政府に命令したという。ロシア政府には、テクノロジー関連の新しい金融サービスの開発をサポートする狙いもあるようだ。
ロシアでは、独自の仮想通貨「crypto ruble」の発行準備を進める動きもあることが報道されている。これは法定通貨に紐づいていることでビットコイン等の国家や企業などに属さない仮想通貨とは性質が異なるものだが、近隣諸国もこれに呼応したかのような取り組みが見られる。
カザフスタンは仮想通貨市場参入の動きを見せており、同国が提携したExanteはプレスリリースにおいて、旧ソビエト連邦の仮想通貨市場を開発していくと発表している。また、エストニアも「estcoin」と呼ばれる独自のデジタル資産を提案している状態だ。
《SI》