ビットコイン、一時100万円を超える
ビットコインの価格が、11月26日に国内で一時1ビットコイン(BTC)=100万円を超え、過去最高値を更新した。
背景のひとつには、世界最大規模のデリバティブ取引所であるCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループとCBOE(シカゴ・オプション取引所)というアメリカの取引所2つが、早ければ来月12月にもビットコイン先物を上場予定であることが挙げられる。
9月にはジェイミー・ダイモンCEOがビットコインを「詐欺」と発言していたJPモルガンも、今後顧客に対してCMEのビットコインの先物を通じた取引のサポートを検討すると報道された。今後ビットコインにさらなる資金流入があると見込まれ、買い圧力が強まっているようだ。
もうひとつの背景は、ビットコインから新たなコインの分裂が複数予定されている点だ。分裂が起こるとビットコイン保有者は分裂前に保有していたビットコイン数と同様の新たなコインを保有できる。ビットコインを所有しておけばあらたな資産が入手できる可能性があるという点から、権利取りの買いが入っている可能性も高い。
これまでにビットコインからは8月にビットコインキャッシュ、11月にビットコインゴールドというふたつの仮想通貨が分裂したが、それぞれ時価総額は27日時点で仮想通貨市場の3位と5位を上位にランクインしている。27日時点では1ビットコインキャッシュ(BCH)=約1600米ドル、1ビットコインゴールド=約300米ドルで取引されている(Coin Market Capより)。また、11月25日にはビットコインダイアモンドという新たな仮想通貨が分裂した。
今後新たに分裂が予定されるコインの将来性や存続の長さ、また一定の価格が付くかどうかという保証は現時点ではないものの、ビットコインを所有しておくことで新たなコインの所有権も取っておこうという権利取りの買いが入っている可能性は高い。直近では、12月にビットコインシルバーやスーパービットコイン、来年1月初頭にはビットコインキャッシュプラスといった新たな仮想通貨の分裂計画が出されている。
《SI》