大手マイニング企業ビットメイン、強固な事業継続の意志を表明
大手仮想通貨マイニング企業であるビットメイン社が、2018年の振り返りと2019年の展望を公開した。マイニング(採掘)とはビットコインの取引承認に必要となる計算作業のことで、この計算作業に従事するマイナー(採掘者)は報酬として新規発行されたビットコイン(BTC)を得られる。北京拠点のビットメイン社はビットコイン(BTC)のマイニングおよびマイニング専用機器の販売で世界最大規模のシェアを持つ。
昨年後半からの仮想通貨の市場価格下落に伴い、足元では採算の取れない個人や中小規模のマイナーが撤退を余儀なくされている。また、アメリカの大手マイニング企業ギガワットが2018年11月に破産し業務停止した他、国内でもGMOインターネットとDMM.comがマイニング事業から撤退することを明らかにするなど、大手にも厳しい状態が続く。
しかし、ビットメインのブログの調子は明るい。ブログでは2018年の振り返りとして、同社がIPO(新規公開株)を目指して香港証券取引所に申請したことや、大手仮想通貨投資アプリなどを手掛ける米サークル社への投資、またマイニング効率を大きく向上させてエネルギーコストを大幅に節約するための半導体チップや専用ソフトウェアの販売を開始したことなどがまとめられている。
またブログ上では2019年の展望について、昨年末に事業を事業整理を行って最適化する局面を迎えたことで、よりスリム化された組織として同社の「最も重要なミッションと活動」に焦点を当てることができるとしており、とマイニング事業継続に前向きであることを表明している。
ビットメインは昨年12月、同社の過半数に影響が及び得る大幅な人員削減を行うことを認めている。また昨年8月に明かした米テキサス州におけるマイニング施設とデータセンター設立構想については今月10日、事業を縮小することが報じられている。
同社ブログでは、同社のミッションをより多くの仮想通貨のセキュリティと安定性に貢献するためのハードウェアとソフトウェアの製造にあるとし、2019年も積極的な取り組みを進めると結んでいる。
《SI》